日野自動車の誕生と成長
日野自動車と言えば、「日野の2トン」という特徴的なリズムと歌詞のコマーシャルが有名です。
このコマーシャルからもわかるように、日野自動車の主力商品はトラックです。
日野自動車はトラックやバスなど大型商用車の開発や製造に注力し、合理的な業務提携を行うことで成長してきた自動車メーカーです。
日野自動車は1966年にトヨタ自動車の傘下に入り、2001年にトヨタ自動車の子会社となります。
主力商品はトラックやバスなどの大型商用車ですが、トヨタ自動車の子会社なのでトヨタ車の自動車部品の製造なども行っています。
バスの製造販売の分野では業務を合理化するため、バス部門が親会社であるトヨタ自動車から切り離され、2004年にいすゞ自動車と経営統合しています。
日野自動車は観光バスの製造販売に注力し、いすゞ自動車が路線バスの製造販売を行って相互に供給し合うという形になりました。
さらに2018年には、ドイツの自動車メーカーのフォルクスワーゲンとも商用バスとトラックの分野における提携がスタートしています。
日野自動車の特徴
日野自動車の主力商品は、トラックやバスなどの大型商用車です。
大型車の心臓とも言えるディーゼルエンジンの開発や生産において、自動車業界をリードしてきた実績があります。
とりわけ日野自動車のトラックは、馬力があることに加えて走行中の安定性に定評があります。
停車時にもエンジンが安定していることも大きな特徴となっており、作業がしやすいというコメントが多く見られます。
端的に言えば、耐久性が高く振動が少ないトラックが日野自動車の特徴と言えます。
さらに日野自動車はトヨタ自動車の子会社なので、トヨタブランドの小型乗用車の受託生産も行っています。
日野自動車が培った技術は、トヨタ自動車の小型乗用車やSUVの生産にも活かされています。
なお、トヨタ自動車は自衛隊に73式中型と呼ばれるトラックを納入していますが、そのための技術開発や生産、さらには軍用ハイブリッドシステムの開発にも携わっています。
日野自動車が人気ある理由
日野自動車のトラックは「馬力がある」「耐久性に優れている」ことに加えて、全国に工場があるためメンテナンスがしやすいことも人気のある理由となっています。
さらにトラック業界を常にリードしてきた実績もあるため、トラックのレパートリーも豊富であり、エンジンの種類もたくさんあります。
用途に応じていろいろなトラックを選ぶことができることも人気の理由です。
日本国内だけでなく、アジアの多くの国でも日野自動車のトラックは人気があります。
多くの企業で物流トラックや作業用トラックとして活躍している日野自動車ですが、消防車などの公用車にも採用されているのは「馬力」「耐久性」「信頼できるブランド」が主な理由であると言えるでしょう。